214,300km/s
本日の、グーグルのタイトル画像に出てくる人は?

何か、望遠鏡(?)らしきものをのぞいたり考えたりしてますね。
Google の文字部分には何やら太陽系らしきものが・・・
この人はデンマークの天文学者オーレ・クリステンセン・レーマー (Ole Christensen Rømer ; 1644-1710) 。
当時、木星の衛星の食(木星に隠される現象)の時刻から経度を知る方法が研究されていました。
ところが実際の時刻は、予想より早くなったり遅くなったりをくり返しています。
なぜこんなことが起こるのだろうと研究者たちが考えていたとき、レーマーは木星の衛星イオの観測から1つの着想を得ます。
光の速度は有限じゃないだろうかと。
当時はまだ、光の速度は知られておらず、それこそ無限では無いかと考える人もいました。
イオ食が予想より早くなったり遅くなったりする原因を簡単に説明するとこうなります。

地球がE1の位置にいる時にイオ食が起こると、イオまでの距離はE1I1です。
それに対し、地球がE2の位置にいる時にイオ食が起こると、その距離はE2I2でこれはE1I1より長い距離になります。
光の速度が無限であれば到達に要する時間は同じですが、有限であればE2にいる時のほうが時間が長くかかることになります。
これが予想より早くなったり遅くなったりする原因と思いついたのです。
そこでレーマーは1676年1月、カッシーニ (Giovanni Domenico Cassini ; 1625-1712) の観測データを用いて光速度を計算。
さらに同年11月に、その値を用いてイオの食が計算通り遅れることが確認されました。
このとき求めた光の速さは 214,300km/s 。
実際の速さは 299,792 km/s ですからかなり異なりますが、当時の観測水準や観測機器を考慮すれば十分に意味のある値といえるでしょう。
今から340年前のお話しでございます。

何か、望遠鏡(?)らしきものをのぞいたり考えたりしてますね。
Google の文字部分には何やら太陽系らしきものが・・・
この人はデンマークの天文学者オーレ・クリステンセン・レーマー (Ole Christensen Rømer ; 1644-1710) 。
当時、木星の衛星の食(木星に隠される現象)の時刻から経度を知る方法が研究されていました。
ところが実際の時刻は、予想より早くなったり遅くなったりをくり返しています。
なぜこんなことが起こるのだろうと研究者たちが考えていたとき、レーマーは木星の衛星イオの観測から1つの着想を得ます。
光の速度は有限じゃないだろうかと。
当時はまだ、光の速度は知られておらず、それこそ無限では無いかと考える人もいました。
イオ食が予想より早くなったり遅くなったりする原因を簡単に説明するとこうなります。

地球がE1の位置にいる時にイオ食が起こると、イオまでの距離はE1I1です。
それに対し、地球がE2の位置にいる時にイオ食が起こると、その距離はE2I2でこれはE1I1より長い距離になります。
光の速度が無限であれば到達に要する時間は同じですが、有限であればE2にいる時のほうが時間が長くかかることになります。
これが予想より早くなったり遅くなったりする原因と思いついたのです。
そこでレーマーは1676年1月、カッシーニ (Giovanni Domenico Cassini ; 1625-1712) の観測データを用いて光速度を計算。
さらに同年11月に、その値を用いてイオの食が計算通り遅れることが確認されました。
このとき求めた光の速さは 214,300km/s 。
実際の速さは 299,792 km/s ですからかなり異なりますが、当時の観測水準や観測機器を考慮すれば十分に意味のある値といえるでしょう。
今から340年前のお話しでございます。
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- 214,300km/s (2016/12/07)
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コメント
No title
No title
michaelさん、こんばんは。
木星の衛星の食の観測は、ガリレオ以来ずっと続いてますね。
大航海時代もあって、時計や観測機器が発達した面もありますね。
ただ屈折望遠鏡はまだ色収差がいっぱい。
300年以上前に、光速を科学的に導くってのはすごいですね。
木星の衛星の食の観測は、ガリレオ以来ずっと続いてますね。
大航海時代もあって、時計や観測機器が発達した面もありますね。
ただ屈折望遠鏡はまだ色収差がいっぱい。
300年以上前に、光速を科学的に導くってのはすごいですね。
コメントの投稿
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この頃正確な時計もあったし、各天体間の距離もわかっていた、科学の積み上げの成果ですね、レーマーは、この予定時間とのずれから閃くってのが凄いです。